はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
宮部みゆき 我らが隣人の犯罪 概要
誠は中学一年生。
両親と妹の4人家族。
一家は念願のタウンハウスに引っ越したが、隣家で飼われているスピッツ・ミリーの鳴き声に昼夜悩まされることになる。
誠は母の弟である叔父と共に、ミリーの誘拐を企てたのだが・・・。
オール読物推理小説新人賞を受賞した表題作を含む、5編からなる短編集。
単行本は1990年に刊行されています。
刊行からもう30年以上たっているので時代背景は古いですが、内容はとてもバラエティーに富んでいて、1冊で宮部みゆきさんを堪能できます。
ネタバレなし 感想と考察
〇宮部みゆきさん初期の短編集
5編あるお話すべてがテイストが違い、読んでいてとても楽しい短編集でした。
初期の作品だからか、とても瑞々しい感じがします。
私は宮部みゆきさんの作品では特に長編が好みなため(その中でも『ソロモンの偽証』『模倣犯』といった超長編が好きです)、短編集は比較的心に残りにくいイメージでした。
本書も20年近く前に読んだきりだったのですが、再読してみるとこれが面白くて・・・!
なぜこんなにも長い間読み返さなかったのか、と本気でもったいなく思ってしまいました。
〇バラエティーに富んだ内容
先程も書きましたが、本書はとてもバラエティーに富んだ短編集です。
最後にとても驚かされるもの、ドキドキハラハラするもの、温かい気持ちになるもの、思わず目頭が熱くなるもの・・・
ネタバレになってしまうので詳しく書けないのがもどかしいくらいです。
携帯電話がないような時代に書かれたお話は、便利さこそないけれど、心に響くものや心に残るものがまた一味違いますね。
古き良き時代の小説といった印象です。
30年以上たっても色あせることなく、いつまでも楽しませてくれる本書。
そこに宮部みゆきさんのチカラを感じました。
中でも私のお気に入りは『我らが隣人の犯罪』『サボテンの花』『この子誰の子』。
特に『サボテンの花』は一番のおすすめです!
そして各話の私的評価は以下の通りです。
我らが隣人の犯罪 ★★★★★
この子誰の子 ★★★★★
サボテンの花 ★★★★★
祝・殺人 ★★★☆☆
気分は自殺志願 ★★★☆☆
宮部みゆきさんが好きな方、まだ本書を読んだことがない方には是非とも読んでいただきたい短編集です。
個人的 五つ星評価
バラエティーに富んでいる度 ★★★★★
宮部みゆきさんの瑞々しさ度 MAX
『サボテンの花』のおすすめ度 MAX
何年たっても色あせない度 MAX
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