はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
山本文緒 みんないってしまう 概要
テーマは「対象喪失」
全部で12編からなる短編集です。
すべて20ページ弱という量感なので、とても読みやすいです。
ネタバレなし 感想と考察
〇「対象喪失」というテーマ
全体としては切ないお話が多いですが、人間の寂しさや怖さ、かわいらしさ、身勝手さなど、
それぞれのお話に様々なものが詰まっています。
「対象喪失」という言葉から想像するもの。
それは人だったり、物だったりすると思うのですが、「対象」はそれだけではありませんでした。
山本文緒さんのこう言う目線、私はとても好きです。
そしてその中でも、山本文緒さんらしい表現がたくさんあり、
これぞ山本文緒さん!やっぱりいいなぁ…
と何度も思いました。
胸がきゅっとなるもの、スカッとするもの、
信じられないくらい共感できないもの、
生きて行くことを考えさせられ、また温かい気持ちにしてくれるもの。
悲しいお話や出口の見えないお話もあるけれど
自分の中の真実に気付く主人公がいたり
未来を感じる主人公がいたりと
一冊でとても楽しめました。
【総評】
とても読みやすい短編集でした。
「対象喪失」というテーマはもとても面白く、中でも
『いつも心に裁ちバサミ』
『愛はお財布の中』
『みんないってしまう』
がお気に入りです。
個人的 五つ星評価
読みやすさ ★★★★★
お話のバリエーション度 ★★★★★
人生を考える度 ★★★★☆
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