はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
山本文緒 ブラック・ティー 概要
「軽犯罪」がテーマの、全部で10編からなる短編集です。
ひとつひとつが20ページ弱と短いのでさらっと読みやすいです。
本来とても真面目な、普通の人たちが踏み外してしまった感。
誰にでも起こりうるかもしれないことだと思わせる山本文緒さんは、やはりさすがだなと思います。
ネタバレなし 感想と考察
〇「軽犯罪」というテーマ
とても面白いテーマでした。
『プラナリア』では「無職」であったり
『みんないってしまう』では「対象消失」であったり
他にもまだまだありますが、山本文緒さんの短編集のテーマはとても面白く、毎回ものすごく引き込まれます。
また、タイトルである『ブラック・ティー』というのはお茶のことではなく、バラの名前だということは本書で初めて知りました。
〇10編のお話
第一話でしっかり掴まれ、
その後はいろんな引き出し、いろんな色のお話のオンパレードです。
それぞれは20ページ弱と短いですが、その中に山本文緒さんらしい心理模写がたくさん散りばめられています。
中でも私が好きなのは、第二話の『百年の恋』、第八話の『ニワトリ』、第十話の『水商売』。
そして各話の私的評価は以下の通りです。
第一話 ブラック・ティー ★★★★☆
第二話 百年の恋 ★★★★★
第三話 寿 ★★★★☆
第四話 ママ・ドント・クライ ★★★☆☆
第五話 少女趣味 ★★★☆☆
第六話 誘拐犯 ★★★★☆
第七話 夏風邪 ★★★★☆
第八話 ニワトリ ★★★★★
第九話 留守番電話 ★★★☆☆
第十話 水商売 ★★★★★
とても面白く、夢中になってどんどん読める短編集です。
そして読了後には、
誰だってそんなに完璧じゃないし、いつも綺麗に生きてるわけじゃないよなぁ・・・
と、ふとそんなことを考えてしまいました。
個人的 五つ星評価
テーマの面白さ度 ★★★★★
読みやすさ度 ★★★★★
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