はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
【誉田哲也 インビジブルレイン あらすじ】
チンピラ惨殺事件の捜査に加わることになった姫川班。
暴力団同士の抗争も視野に入れて捜査をしていた中、タレコミが入ってきた。
「犯人は柳井健斗だ」
ところが上層部は、捜査線上にその名が挙がってきても決して追及するなとの指示を下す。
隠蔽されようとしている真実とはいったい何なのか。
姫川玲子シリーズ第四弾。
【ネタバレなし 感想と考察】
〇玲子の女性らしさ
本書では、玲子の強さと揺れ動く女性らしさが描かれています。
この玲子の心理模写が、切ないわ悲しいわで・・・・・泣
玲子はとても強い女性です。
どうにかして完全に消してあげたいと本気で思ってしまう、そんな過去を持ち
その中で懸命に生きています。
事件や犯罪に対する向き合い方はカッコよく、覚悟と信念を持って戦っている玲子にはものすごく惹かれるんですね。
かと思えば、いつかポキッと折れてしまうんじゃないかという危うさもあり、そこままた魅力的。
これが過去三作『ストロベリーナイト』『ソウルケイジ』『シンメトリー』を読了した時点での印象でした。
ですが今回は、その揺れ動く心理模写と女性らしさに、今までにないくらい玲子を愛しく感じました。
あぁ、やっぱり強いだけじゃないよねと。
本当に心が揺さぶられるんです。
〇暴力団という組織について
ここに関しては、縦の繋がりだったり横の繋がりを理解するのがとても大変でした。
ですが、それでも理解力が及ばず・・・汗
組織や人間関係、立場が本当に複雑なんですね。
ですがそれを理解しておいた方が
ここはこういう関係性なんだから、さすがにそれは許されないだろう
とか
これはまぁそうなるよね。仕方ない。
とか
その辺の心情を汲みやすいかなと思います。
〇インビジブルレインの見どころ
今回は事件そのもの、その真相や結末もさることながら
やはり今までには見られなかった玲子の姿や内面が、私にとっての一番の見どころでした。
そして、以前『ストロベリーナイト』のブログにも書きましたが、
玲子を思い守ってくれる上司や部下もいますが、それは玲子の人間性が引き寄せていることです。
その上司・部下たちの温かさ。
それが玲子の居場所だということが改めて感じられた本書。
胸が痛くなると同時に、また次の玲子が見たくなる、そんなお話です。
【個人的 五つ星評価】
玲子の心理模写に心奪われる度 MAX
玲子を取り巻く温かさを再認識する度 MAX
シリーズの中でのおすすめ度 ★★★★★
価格:817円 |
新品価格 |
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