はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
【東野圭吾 クスノキの番人 あらすじ】
不当な理由で職場を解雇され、その腹いせに罪を犯し逮捕された玲斗。
そこに弁護士が現れ、依頼人に従うのなら釈放すると提案される。
その話に乗り、依頼人の待つ場所に向かうと伯母だと名乗る女性が待っていた。
「あなたにしてもらいたいこと。それはクスノキの番人です」
クスノキの番人とはいったい何のか。
そして、そのクスノキの不思議な言い伝えとは。
【ネタバレなし 感想と考察】
〇クスノキの番人とは
腹いせとはいえ、罪を犯してしまった玲斗。
そこへ伯母と名乗る年配の女性・千舟が弁護士を派遣してきました。
「自由の身になりたいのならすべてを委ね、無事釈放されたら私の元へ来るように。命じたいことあがあります」
そして千舟が玲斗に命じたのは、「クスノキの番人」になることでした。
そのクスノキには、とある言い伝え・歴史があり、たくさんの人々が祈念に訪れています。
祈念とは。クスノキのチカラとは。
玲斗は何も聞かされないままにそのクスノキの番人という引き受けることなりました。
というか、弁護士を雇って釈放してもらった手前、引き受けざるを得なかったんですね。
祈念についても、クスノキのチカラについても、千舟は
いずれわかる
と言いますが、それがなんとももどかしいんです。
どうしようもない、それでも何故かどこか憎めない玲斗ですが、このもどかしさにはすごく共感できました。
〇東野圭吾さんの言葉が沁みる
人を殺す話ではなく、人を生かす話を書きたくなった
東野圭吾さんはこうおっしゃったそうです。
本当に、その言葉通りのお話。
全編を通して丁寧にていねいに、言葉・想いを紡いでいくという印象でした。
途中からはもう読む手が止まらない。
クスノキのチカラ。
祈念の意味。
玲斗の成長。
千舟との関係。
そして何より、人の人生と思い。
人が生きていく、ということと、そばにいてくれる人たちの存在を改めてしっかりと噛みしめることができました。
こんなクスノキが実在するなら、私はぜひ行ってみたいです。
そして多くの利用者が取る「祈念方法」を、絶対に使いたい。
そう心から思いました。
〇私が望むこと
そしてやっぱり東野圭吾さん。
ラストもさすがです。
千舟の思いには、いずれ自分も辿り着くかもしれない未来を思い、心がぎゅうっとなりましたが・・・
こういうの、いいですねぇ・・・。
もし映像化されるなら、ドラマよりも絶対に映画にしてほしい。
その時はぜひとも、
とんでもなく壮大に映像化していただきたい。
映像はもちろん、本書のすべてにおいて。
と、思わずにはいられないお話でした。
それぞれの登場人物を誰に演じてほしいか考えながら読むのも楽しかったです。
そして本書は「クスノキの番人シリーズ」として、来年春には続編が出るそうで(2023.7現在)。
これはものすごく楽しみです!
【個人的 五つ星評価】
東野圭吾さんの言葉と思いが伝わる度 MAX
改めて大切なことに気付く度 MAX
とんでもなく壮大な映画化を望む度 MAX
価格:990円 |
新品価格 |
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