はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
【東野圭吾 禁断の魔術 あらすじ】
湯川の、高校の物理研究会での後輩にあたる古芝伸吾。
彼は親代わりであった姉が亡くなったことで、湯川のいる帝都大を中退し町工場で働いていた。
そんな中、代議士の大賀を追っていたフリーライターが殺害される。
そして大賀担当の新聞記者が伸吾の姉だったことが判明。
程なくして伸吾は失踪してしまうのだが、湯川はそんな伸吾の真の目的に気付いていた。
ガリレオシリーズ第八弾。
【ネタバレなし 感想と考察】
〇湯川と伸吾の関係
湯川に出会い、その知識だけではなく人間性にも強く惹かれ憧れていた伸吾。
姉を亡くした後も、以前湯川にかけてもらった言葉を大切に、忘れないだけでなくきちんと自分のものにして生きていました。
そんなキラキラしたものが、とある事件によってガラガラと崩されてしまいます。
これが読んでいてとても辛くて、歯痒かったです。
湯川の苦悩は直接的にはあまり描かれてはいませんが、それが逆に、湯川の思いの大きさを感じさせます。
やはり『容疑者Xの献身』以降の「湯川の人間らしさ」は素晴らしい。
最後に教え子・伸吾にかけた言葉には涙が出てしまいます。
〇物理学者である湯川
本書では「科学」について、その在り方についてが書かれてあり
それに対する湯川の思いも書かれています。
私は超文系なのですが、日常のふとした時に
理系の方々が作ってくれた世界で便利に生きていること
を感じることがあるんですね。
科学の力・それに携わっている方々の力は、私が想像するよりももっともっと大きくて、素晴らしいものなんだと思います。
だからこそ、本書で書かれている湯川の思いや科学の在り方がとても重要なんだと
特に様々なことが起こっているこの時代には、考えさせられる内容だと思いました。
〇湯川に対する、草薙と内海の思い
本書でも、草薙刑事と内海刑事の活躍は健在です。
物語の終盤には、
湯川が取った「ある行動」
に対する意見が間宮警部をはじめとする多数派と、内海とで綺麗に分かれるのですが・・・
私は迷うことなく、圧倒的に内海派でした。
これは読む人によって意見が分かれると思うので、それも面白いところです。
そして草薙の思いも綴られている本書。
ここにはとても温かい気持ちになりました。
湯川・草薙・内海の関係性。
大好きです。
【個人的 五つ星評価】
湯川の人間らしさに嬉しくなる度 MAX
科学について、真剣に考える度 MAX
シリーズの中でのおすすめ度 ★★★★★
価格:748円 |
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