ネタバレなし 東野圭吾 十字屋敷のピエロ 

東野圭吾

はじめまして、かがやくさくらです。

このブログでは

すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、

あらすじはできるだけ最小限に、

感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。

完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪

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東野圭吾 十字屋敷のピエロ あらすじ

手に入れた人は必ず不幸になるというジンクスがあるピエロの人形

そのピエロの持ち主となった女性が自宅で自殺しました。

女性は竹宮産業・社長の竹宮頼子。

物語の舞台となるのは頼子の自宅である竹宮邸。

この邸宅は、その形から十字屋敷と呼ばれています。

頼子の四十九日を迎えた日、その十字屋敷に竹宮家の人間が集まりました。

しかし翌日、頼子の夫である宗彦・その秘書である理恵子が殺害されているのが発見されます。

この二人を殺害したのは誰なのか。

また、頼子の死の真相とは。

それらを目撃していたのは、いわくつきのピエロの人形だけでした。

ネタバレなし 感想と考察

本書を初めて読んだのは十数年前、もう二十年近くも前になります。

東野圭吾さんの本にハマりだした頃だったので、このお話は衝撃的でした。

以後その衝撃は忘れられず、何度も何度も読み返していますが…

やっぱり最初の衝撃はすごかった!!

できるのならば、記憶をリセットして本当に一から読み直したい作品です。

衝撃だったのは二点。

①ピエロの視点であること。

②最後の展開。

東野圭吾さんが本書を書かれたのが31歳の頃だということも、さらに驚きポイントです。

〇登場人物

本書の冒頭では1ページを使い、「主な登場人物」の説明がなされています。

これが読む前に

うわぁぁぁ…

思わせるんですよね。

というのも私、こういうのがなかなか覚えられないんです汗

今回もまた予想通り、

『これ誰…』

となって何度冒頭の説明に戻ったことか…!

〇ピエロの視点

また、登場人物は隔離されているわけではなく外の行き来は自由なので、いわゆるクローズドサークルではありません。

それなのに、妙に閉塞感がありました。

竹宮家の一族内の、ある種独特の空気がそう感じさせたのかもしれません。

そのなんとも言えない空間を一段と不気味なものにさせているのが、手に入れた人は必ず不幸になるといういわくつきのピエロの人形でした。

本書は一部がこのピエロの視点で描かれているのです。

これが斬新で面白い!

ピエロは他の登場人物が知り得ないことも目撃しています。

誰もがピエロなど意識せず、誰にも見られていないと思い行動するからです。

また、ピエロも何もかもを見聞きできるわけではなく、

ガラスケースに入っているときは外の音が聞こえない

というところも面白かったです。

ですが!

この設定にもさらに仕掛けがありました。

おそらく早い段階でこれを見破るのは不可能かと…!

〇最後の展開

これはさすが東野圭吾さんです。

この「最後の展開」は、ピエロの視点があることで説得力を増し、読者を驚かせてくれます。

ここでもピエロの存在が意味を成しているんですね~。

これがもう、秀逸!!!

先程も書きましたが、秀逸すぎて忘れられないので、

本当に記憶を一度リセットしてもう一度最初から読みたい

と本気で思う作品です。

〇ピエロと悟浄

また、こちらの今後も気になります。

最初は不気味で恐怖の対象でしかなかったピエロですが、読み進めていくうちに、妙に感情移入してしまいました。

今まで行く先々で何があったのか。

悟浄とピエロにはどんな歴史があるのか。

そんなことももっと知りたかったなーと思います。

個人的 五つ星評価

仕掛けの衝撃度   ★★★★★

犯人の意外度    ★★★☆☆

記憶をなくしてもう一度読みたい度 MAX

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