ネタバレなし 東野圭吾 ガリレオの苦悩(ガリレオシリーズ)

東野圭吾

はじめまして、かがやくさくらです。

このブログでは

すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、

あらすじはできるだけ最小限に、

感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。

完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪

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東野圭吾 ガリレオの苦悩 概要

「探偵ガリレオ」「予知夢」「容疑者Xの献身」に続く、ガリレオシリーズ第四弾。

全部で5編からなる短編集です。

『悪魔の手』と名乗る人物から、警視庁に怪文書が届いた。

湯川を名指しで挑発する、その犯人の真意とは。

ネタバレなし 感想と考察

〇湯川の人間らしさ

本書で一番心に残ったのは、『湯川の人間らしさ』です。

間違いなく「容疑者Xの献身」を経た湯川だなと感じさせられました。

ガリレオシリーズ第一弾・第二弾の「探偵ガリレオ」「予知夢」では無機質に感じられた湯川ですが、

本書では湯川の人としての思いが書かれているんですね。

人の内面が書かれている小説が好きな私にとって、これはとても嬉しいポイントであり、一番のおすすめポイントでした。

ガリレオシリーズは長編の方が重みがあって好きなのですが、そういう意味で本書はとても面白かったですし、

「探偵ガリレオ」「予知夢」よりも読みやすかったです。

〇内海薫刑事登場

本書で初めて、ドラマで柴咲コウさんが演じた内海刑事が登場します。

この内海刑事はドラマで柴咲さんが演じた後に小説で登場したと思っていたんですが、そうではなかったんですね!

本書の単行本は2008年10月に発売されていて、ドラマ『ガリレオ』は2007年10月にスタートしています。

ですが内海刑事初登場の本書第一章『落下る』は、「オール読物」の2006年9月号に掲載されていたそうなんです。

そして単行本としては本書と同時発売された次回作「聖女の救済」にも内海刑事は登場していますが、こちらは同じ「オール読物」で2006年11月から連載されていたそうです。

ですから、内海刑事はドラマ化よりも前に登場していたんですね。

内海刑事は、ガリレオシリーズには今までなかった女性ならではの価値観や直感、そして頑固なところ、まっすぐなところがある、とても魅力的な刑事さんです。

映像化を見てからは、あの柴咲コウさんのきりっとした表情を思い浮かべながら読んでしまいます。

〇各章について

そして、本書は全部で5編。

第二章と最後の第五章は100ページほどで、比較的長いお話になっていますが

他の3編は50ページ程度の短編です。

中でも私のお気に入りは、その第二章と第五章。

そして各章の私的評価は以下の通りです。

第一章 落下る(おちる)  ★★★☆☆

第二章 操縦る(あやつる) ★★★★★

第三章 密室る(とじる)  ★★★☆☆

第四章 指標す(しめす)  ★★★☆☆

第五章 攪乱す(みだす)  ★★★★★

特に第二章は胸にぐっときて、どうしてもウルッとしてしまいます。

 

個人的 五つ星評価

湯川の「人間らしさ」に嬉しくなる度 ★★★★★

内海薫刑事の活躍度         ★★★★★

読みやすさ度            ★★★★★

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