はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
【東野圭吾 どちらかが彼女を殺した あらすじ】
最愛の妹が殺害された。
第一発見者である愛知県警豊橋署勤務の兄・和泉康正は、独自に現場検証を行い、容疑者を二人に絞り込んだ。
妹を殺したのは、親友か、元恋人か。
復讐を誓い真犯人を突き止めようとする康正。
だがその前に立ちはだかるのは、練馬署勤務の加賀恭一郎だった。
加賀恭一郎シリーズ第三弾。
【ネタバレなし 感想と考察】
〇読者が推理する、という形
最愛の妹・園子を殺害したのは、親友なのか、元恋人なのか。
本書ではその答えが明らかにされません。
最後まで読んでも、です。
なので初読の感想は
え、ほんまにここで終わり・・・?汗
でした。
だって本当に犯人がはっきりと書かれないまま終わるなんて思ってなかったんですよ。
巻末には袋とじの「推理の手引き」が付けられていますが、もちろんこの段階でこの手引きを読んでも・・・
何が何だかわからず。
本当に犯人がわからなくて悔しかったんですね~。
でも、その「推理の手引き」のおかげで
推理のヒントはそこなんだ
ということはわかったので、時間をおいて再読。
何度も読んでも後半の怒涛のやり取りには
だから結局何?汗
どっちが何をしたん。汗
と頭が混乱してしまいますが、
それでも自分なりに犯人にたどり着いた時は、まるで長距離走を走り切った後みたいな感覚になりました。
〇容疑者二人について
とにかく、容疑者二人はものすごく腹立たしいです。
特に後半はそう。
友達って何?
元とはいえ恋人って何?
と思わずにはいられないですね。
もうどちらかが犯人であろうが肉親である兄・康正の気持ちは何も変わらないのではないかと
妹・園子はもう亡くなってしまったんだから当たり前かもしれませんが、ほんの少しも救われることはないのではないかと
そんなことを強く思いました。
もちろんそういう話ではないのは百も承知ですが
私の感情だけで言えば二人とも有罪です。
こんなん、話す余地もないくらい腹立たしい。
〇加賀恭一郎という刑事
ですがやはり、そこは加賀恭一郎シリーズということで
加賀の存在はとても大きく、安心感と彼特有の温かさを感じさせてくれます。
自分で犯人を突き止めようとする康正と刑事として捜査をする加賀は、相対する存在として書かれていますが
二人の人間としての心のやり取りには救われるような気がしますし、また逆に、こんな状況だからこそそれが悲しかったりもしました。
私にとっては推理そのものもそうですが、この辺がとても魅力的な、見どころだと感じます。
ここからまだ第十弾まで続く加賀恭一郎シリーズ。
そこにもこの、加賀の人間としての温かさはずっと描かれていますので、続きもまたブログに上げていきますね。
【個人的 五つ星評価】
容疑者が腹立たしい度 MAX
加賀の温かさを感じる度 MAX
シリーズの中でのおすすめ度 ★★★★☆
どちらかが彼女を殺した 新装版 (講談社文庫) [ 東野 圭吾 ] 価格:836円 |
どちらかが彼女を殺した 新装版 (講談社文庫 ひ 17-37) 新品価格 |
コメント