はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
【東野圭吾 ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人 あらすじ】
故郷で父が殺害された。仕事と結婚準備を抱えたまま実家に戻った真世。
そこに現れたのは、何年間も音信不通だった叔父・武史だった。
元マジシャンの武史は警察を頼らずに犯人を見つけようとするが・・・
かつて教師だった父を殺したのは、真世の同級生である教え子なのか。
舞台はコロナ禍に苦しむ町。武史はどのように謎を解き明かすのか。
【ネタバレなし 感想と考察】
〇ニューヒーロー誕生
また癖強の主人公が出てきましたよ!
もうこれだけでワクワクします。
さすが東野圭吾さん。
という感じで、文章は読みやすくてするすると読み進めていけるのですが
主人公の武史のキャラがとにかく強くて濃い。
自然に映像が浮かんできて面白かったです。
〇人間関係って
冒頭で殺人事件が起こり、その娘・真世とその叔父である武史がその真相を追います。
被害者は元教師。
教え子である真世の同級生たちは上京組・故郷組を含めて複数出てきますが
登場人物が多いのに、頑張らなくても
これ誰やったっけ・・・。汗
的な混乱は起こらずに読めました。(よくこうなるんです、私。汗)
そして事件そのものもそうですが、(結果的に)事件に直接関係のない人たちの物語も、少し関わっていた人たちの物語も、
さらに被害者の娘である真世の物語も丁寧に描かれています。
それぞれに思いがあるのに伝わらなかったり
上手くいかなかったり
人間関係って、伝えるって難しい。
もちろん事件の真相、真犯人、こちらは予想できず意外性もあり楽しめましたが
私にはこの全体の人間模様・人間関係の方が読み応えがあったかな。
また何より、武史の人を見抜くチカラや会話のテクニック等はとても面白くて引き込まれました。
〇舞台はコロナ禍
コロナ禍で書かれた本書。
実際、作中もコロナ禍で「あの頃」を鮮明に思い出しました。
県をまたいだ移動を控えたり、人と集まることを控えたり。
今となってはものすごく前のことのように感じるのに、あれからまだ数年しか経ってないことに驚く。
「あの頃」を思い出すとちょっとしんどい部分もありますが、私は同じ本を何度も何度も読み返すタイプなので
読むたびに「あの頃」を思い出すんやろうなぁ。
と思うし、
これをリアルに感じる方は、一緒にあのパンデミックを乗り越えた同士なんやろうなぁ。
とも思います。笑
もっともっと先には、
こんなことがあったんやー!
と、歴史の教科書みたいに読まれたりするのかな。
〇最後の最後
そして、ラスト。
ここではずっとふんわりと感じていた違和感が解決されるのですが
えぇ??ここで終わるの??
めっちゃ気になるんですが・・・!
とは言え、次回作の刊行(2024.1.24単行本発売)もすでに発表されているので、そちらを楽しみに待とうと思います。
【個人的 五つ星評価】
新しいシリーズ誕生にワクワクする度 MAX
武史のテクニックをもっと見たい度 MAX
次回作が楽しみ!度 MAX
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