はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
【青山美智子 ただいま神様当番 概要】
ある朝、目を覚ますと腕に「神様当番」という大きな文字が・・・!
その文字は、突然現れた神様のお願いを叶えないと消えないという。
毎朝同じバス停を使う、OL、小学生、高校生、外国人教師、ワンマン社長の元に、その神様は順番に現れた。
笑って泣ける、温かい5つの物語。
【ネタバレなし 感想と考察】
〇初・青山美智子さん作品
私にとって初めての青山美智子さん作品です。
もう、なんて温かい作品なんだと。
私は決して綺麗なだけではない人間の内面を描いた小説が好きなのですが、
こういう温かい小説もいいなぁ
と思えた、新しい扉を開いてくれた作品です。
〇神様当番とは
まず、
神様当番てなんなん。
ってなるかと思うんですが・・・
ある朝起きたら、腕に大きく太く
神様当番
と書かれていて!
それは擦っても洗っても取れない。
これはもう悲惨。
さら自身を神様だと名乗る謎の人物(?)が現れて・・・こんなんパニックですよね。
でも、神様のお願いを叶えないことには、この
神様当番
の文字は消えないのです。
その神様のお願いは、相手によって微妙に異なります。
神様当番に当たったのは、同じバス停を毎朝同時刻に利用している5人の人物でした。
ということで今回は、各話について個人的五つ星評価と共に書いていきますね。
〇一番・水原咲良(OL)★★★★☆
まず、設定を1から楽しんだ第一話です。
自身に起こっている考えられないような現実に翻弄されながらも、自分なりに前に進んでいく咲良には心がじんわりと温かくなりました。
〇二番・松坂千帆(小学生)★★★★★
このお話は、涙なしには読めませんでした。
小説を読んでいて涙が出ることはよくあります。
家でしか読まれへん
っていう小説も、たくさんあります。
でもその涙は目から零れ落ちるまでに我慢できたり、零れても止めることはできる。
ということがほとんどなのですが・・・
このお話ではもうそれも無理。
涙が溢れて溢れて止まらなくて、こんな経験は初めてでした。
年齢こそ大幅に違いますが、千帆とは環境が似ていて、心の奥深いところまで揺さぶられてしまったんだと思います。
星五つでは足りない。
〇三番・新島直樹(高校生)★★★★★
大人の少し手前の高校生ならではのピュアさと、今の時代ならではの人付き合い。
それが甘酸っぱくてほろ苦い。
大切なことを教えてもらいました。
〇四番・リチャード・ブランソン(大学非常勤講師)★★★★★
リチャードはイギリス人。
日本の大学生たちとの関わりは難しく、そのリチャードの心情を想像すると心が痛くなるところもありました。
ですが、この展開には涙。
生まれた国など関係なく、誰にでも必要で大切であろう言葉には胸を打たれました。
〇五番・福永武志(零細企業社長)★★★★★
ワンマン社長、福永武志。
そんな福永が神様に振り回されてしまうところがなんとも面白かったです。
最後にたどり着いた答えには、読んでいてチカラをもらえた気がしました。
〇読了後に思ったこと
神様のお願い。
それにはある共通点があります。
それがまた、さらに涙を誘うんですね。
二番・千帆で涙が溢れて、四番・リチャードでも涙が出たと書きましたが、全編通して涙が出ないお話はありませんでした。
各話で人生において大切な言葉、プレゼントのような言葉が自然に読者に手渡されるのがなんとも温かい。
読了後には自分の気持ちも、周りにいてくれる人たちのことも、もっと大切にしようと思いました。
こんな神様なら私のところにも来てほしいな。
長袖で腕が隠せる冬場限定で。笑
【個人的 五つ星評価】
心を温めてくれる度 MAX
二番・千帆で涙が溢れる度 MAX
読後が心地いい度 MAX
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