ネタバレなし 東野圭吾 新参者(加賀恭一郎シリーズ)

東野圭吾

はじめまして、かがやくさくらです。

このブログでは

すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、

あらすじはできるだけ最小限に

感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。

完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪

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【東野圭吾 新参者 あらすじ】

場所は日本橋。

ある部屋の一室でひとりの女性が絞殺された。

着任したばかりの加賀恭一郎は、その人情の町を捜査する。

手掛かりをくれたのは人情の町の人々。

数々の謎が犯人へと繋がっていく。

加賀恭一郎シリーズ第八弾。

【ネタバレなし 感想と考察】

〇人情の町・人情の刑事・人情のお話

今回の舞台は日本橋。人形町。

私は関西人なので土地勘はありませんが、それでも、情緒と人情が溢れる東野圭吾さんの文章には

情景と町とそこに住む人の温かさをじんわりと伝えてくれるものがありました。

そして、ふとした仕草や言葉からも、加賀の温かさも伝わってきます。

これが本当にいいんですね~!

前作『赤い指』では加賀の刑事としての在り方・人としての在り方ががとてもよくわかり、心に来るものがありました。

ですが本書ではさらに!その部分が強くなっているんですね。

一言で言うと、

人情

もうこれに尽きるんです。

「人情」が書かれたお話です。

〇9つの章

物語は9つの章で構成されています。

ですがこれらは独立した短編ではなく、ひとつの事件を丁寧に捜査していく加賀がその過程で出会った人々の、それぞれの物語になっているんです。

それぞれのタイトルは

第一章 煎餅屋の娘

第二章 料亭の小僧

第三章 瀬戸物屋の嫁

第四章 時計屋の犬

第五章 洋菓子屋の店員

第六章 翻訳家の友

第七章 清掃屋の社長

第八章 民芸品屋の客

第九章 日本橋の刑事

最終章を除き各章は40ページ程度ととても短く読みやすいです。

でもその短い中に、

人間関係・その環境・思い・物語

がきちんと書かれていて、まるでその生活を直に見せてもらっているかのような感覚になりました。

各章それぞれに誰か嘘をついていたり、秘め事を持っていたりするんだけど、

それに向き合う加賀と個々の真実は本書の大きな見所です。

ひとつひとつ読んでいく中で

事件とは直接関りがなくても、みんなそれぞれに生きていて物語があるんだな

と思ったりもして。

特に人との関わりが希薄になりがちなこんな世の中だからこそ、それが沁みるんです。

〇加賀恭一郎が教えてくれることと、東野圭吾さん

私は中でも、

第三章 瀬戸物屋の嫁

第四章 時計屋の犬

第九章 日本橋の刑事

が特に好きでした。

私、東野圭吾さんって持っているカードを切るタイミングが本当に素晴らしく絶妙な作家さんだと思っているんです。

だからこそ、こんなにも心が持っていかれるんだなぁと。

だから、大好きなんです。

そして今回加賀が教えてくれたことは、絶対に忘れてはいけないこと。

信じられないくらいに刺さりました。

【個人的 五つ星評価】

人情が心の奥底まで沁みる度      MAX

カードを切るタイミングが素晴らしい度 MAX

シリーズの中でのおすすめ度      MAX

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