はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
【誉田哲也 ルージュ 硝子の太陽 あらすじ】
世田谷区祖師谷で起きた母子三人惨殺事件は、被害者が地下アイドルだったこともあって大きな注目を集めた。
特捜本部に入った姫川班だったが、遺体は徹底的に損壊されており、捜査は暗礁に乗り上げる。
そんな中、二十八年前に起こった未解決の一家四人殺害事件が浮上。
共通する手口と、米軍関係者との関係とは。
姫川玲子シリーズ第八弾。
【ネタバレなし 感想と考察】
〇だからなんなん
今回の事件はいずれも「家族複数人を惨殺する」事件。
姫川玲子シリーズについて語るには今更かもしれませんが
今回は特に模写がグロいというか猟奇的で、ちょっと気分が悪くなります・・・
それでも、私にとっては面白さの方がはるかに上回るという、それは第一弾『ストロベリーナイト』から何も変わっていない、姫川玲子シリーズです。
ですが今回は、中でも一番しんどい内容ではありました。
『ストロベリーナイト』も第二弾『ソウルケイジ』も、第六弾『ブルーマーダー』だってグロいんです。
そして当然許されるべき物ではないのですが・・・
だけど、犯人や事件自体に関しては、納得はできないけど理解できる部分はあったり
思いを馳せることもあったんです。
そういうの、結構大事なんだなぁ
と、本書を読んで始めて感じました。
今回の事件では一切、本当に一切、1ミリだってそんなことを思える部分がなかった。
いろいろ語られても
は?だからなんなん(真顔)
としか・・・
腹立たしくて、腹立たしくて、こっちの意味でも気分が悪くなりました。
グロい、猟奇的という意味以外でこんなに気分が悪くなることは、なかなかないかもしれません。
〇コラボとガンテツ
本書は同じ誉田哲也さんの「ジウシリーズ」とのコラボと銘打った作品です。
が、私はジウシリーズは未読なため、その辺のアツさを感じ取ることができなかったのが残念。
本書にはジウシリーズのとある登場人物が出てくるので、
どちらも読んでいる方はそういう意味でも楽しめる作品だと思います。
もちろん、私のようにジウシリーズ未読の方も、十分楽しめる内容になっています。
今回そのとある人物と絡みがあったのは、玲子とガンテツ。
ガンテツは『ストロベリーナイト』から登場している
犯人を捕まえるためならどんな手でも使う、人を蹴落とすことも平然とやってのける、そして玲子にはなんやかんやと噛みつく
という刑事です。
私は前々作『ブルーマーダー』では不覚にもそんなガンテツの登場に癒されてしまったのですが(これはそのブログにも書きました)。汗
やっぱり、ガンテツはガンテツでした。
ガンテツらしいやり方。
ガンテツらしい物言い。
ガンテツらしい切り口。
に振り回される感じ。
決して好きではないけど、これはこれで悪くないです。
〇玲子への思い
一方玲子の活躍も相変わらずです。
それでも第五弾『インビジブルレイン』を経て、少し変化が見えたようにも感じました。
強さ、カッコ良さは顕在。
ですが今回ほど、女性がこの世界(警察)で生きていくことがどれ程のことなのか
ということを感じたことはありませんでした。
ちょっと玲子が心配になってしまったではないですか・・・泣
矛盾しているかもしれませんが、
逆に「だからこそ」なのかもしれませんが、
欲を言えば、もうちょっと玲子の活躍する場面を見たかったなぁという感じです。
〇最後の展開について
シリーズファンとしては懐かしい元姫川班の菊田・葉山の登場はものすごーく嬉しいところでした。
そして、最後のスピード感、怒涛の結末にやられます。
正直、
そこまでする必要あったん?(呆然)
となる展開もありましたが
私的には腹立たしくて腹立たしくてどうしようもなかった気持ちを少し晴れさせてくれるところもありました。
それでも
は?だからなんなん。
という気持ちは拭えませんでしたが・・・。
でもラストには、またシリーズの続きが読みたくなる。
読まずにはいられなくなるように書いてくださるのは、さすが誉田哲也さんだなと思います。
【個人的 五つ星評価】
腹立たしくて仕方がない度 MAX
菊田・葉山が懐かしい度 MAX
シリーズの中でのおすすめ度 ★★★★★
価格:836円 |
新品価格 |
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