はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点など
を上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
【誉田哲也 インデックス 概要】
裏社会の人間たちが幾人も惨殺された、前作『ブルーマーダー』事件。
暴力団組長・皆藤はその渦中で行方不明になっていた。
組長の妻は、彼も「ブルーマーダー事件」に巻き込まれたのではないかというのだが・・・(表題作「インデックス」)。
マンションの一室で男が不審死を遂げた。
原因は合成麻薬。
その近辺では、車との接触事故にあった女性が被害届も出さずに立ち去っていた(「女の敵」)。
全部で八編からなる、姫川玲子シリーズ第七弾にして三作目の短編集。
【ネタバレなし 感想と考察】
〇前作『ブルーマーダー』を経た本書
本書は、私的にシリーズとして大きなポイントとなった前作『ブルーマーダー』を経た、シリーズ三作目となる短編集です。
第一弾『ストロベリーナイト』であんなにも摑まれ
第二弾『ソウルケイジ』では壮大なテーマにとんでもなく心を揺さぶられ
その後もいろんな顔を見せてきてくれた姫川玲子シリーズですが
前作『ブルーマーダー』は、ここへ来てまだこんなに熱くさせるのかと思わせてくれる作品だったんですね。
シリーズ自体のことも玲子のことも、さらに好きになった前作では
人は過去には戻れないけど、その過去すべてがあって今が作られているんだなと
そう強く感じたのですが、本書ではそれを改めて、さらに実感しました。
もうどれだけアツいんだと・・・!
この思いは果てしないです。
もっと続きが見たい。
もっと知りたい。
と思わせてくれる、三作ある短編集の中ではダントツで一番大好きな作品です。
〇多彩な短編たち
全部で八編からなる短編は
玲子がゴリゴリの女バイヤーに扮し、独自の捜査を行う「アンダーカヴァー」。
まだ二十代だった玲子が後に部下となる大塚(『ストロベリーナイト』登場)と出会い、共に捜査をした事件を描いた「女の敵」。
表題作「インデックス」。
大豪邸に住む老人が39箇所もの傷を負わされ殺害された事件。その結末が意外だった「お裾分け」。
そして最後の「夢の中」「闇の色」は連作になっているのですが、こちらは現代社会の闇を描いたような、とても読みごたえのある短編です。
以上はすべて重い、本書の中では比較的濃い作品。
ですが三編目の「彼女のいたカフェ」、六編目の「落としの玲子」では少し一息つかせてくれるんですね。
とても多彩な短編集となっています。
〇各話について
その中で特に私が好きなのは「女の敵」「彼女のいたカフェ」「夢の中」「闇の色」です。
そして各話の私的評価は以下の通りです。
アンダーカヴァー ★★★★☆
女の敵 ★★★★★
彼女のいたカフェ ★★★★★
インデックス ★★★★☆
お裾分け ★★★★☆
落としの玲子 ★★★☆☆
夢の中 ★★★★★
闇の色 ★★★★★
【個人的 五つ星評価】
『ブルーマーダー』を経て熱くなる度 MAX
お話の多彩度 ★★★★★
シリーズの中でのおすすめ度 ★★★★★
価格:814円 |
新品価格 |
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