はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
【誉田哲也 ブルーマーダー あらすじ】
池袋の繁華街にある雑居ビルの空き部屋で、暴力団組長の死体が発見された。
その全身には二十か所近くの骨折があり、さらに半グレ集団のOB・不良中国人が同じ手口で殺害されてしまう。
池袋署の刑事・姫川玲子は、裏社会を恐怖で支配する「ある怪物」の存在に気付くのだが・・・
夜の街を震撼させる連続殺人鬼の正体とはいったい何なのか。
そしてその目的とは。
姫川玲子シリーズ第六弾。
【ネタバレなし 感想と考察】
〇とっつきにくい世界かと思いきや
すごく面白かった!
姫川玲子シリーズファンの方は絶対に読んだ方がいいというのが、一番の感想です。
玲子の配属が変わったことで、最初は数々出てくる上司等の登場人物やその関係性を覚えるのも大変でした。
さらには事件自体も暴力団関係だったりと、なかなか知識もなく想像もしにくい世界のお話なので、読むのがしんどいところもあったりしたのですが
途中からはもうどんどん引き込まれてしまって、面白くてたまりませんでした。
事件そのものはものすごくむごいです。
誰が事件に関わっているのかもわからない、その界隈の登場人物たちも不気味。
そして警察に関しても馴染みのない登場人物が多くてとても不安だったんですが・・・
〇ガンテツ登場
犯人を捕まえるためにはどんな手でも使う、人を蹴落とすことも平然とやってのける、そして玲子にはなんやかんやと嚙みつく
あのガンテツこと勝俣警部補の登場にこんなにもホッとする日が来るとは思いませんでした。汗
何この安心感。
やめてこんなん。
と、ちょっと混乱します。笑
もはや本書では、ガンテツの毒舌には爽快感さえ感じました。
やめてこんなん。笑
そして玲子とガンテツ二人のやり取りは前作『感染遊戯』と同様に、シリーズ初めの頃よりも柔らかく見えました。
それでもやっぱり、会話の内容は相変わらずなんですけどね。
〇玲子の築いてきた人間関係と、玲子の歴史
そして本書には、シリーズ第四弾『インビジブルレイン』で玲子と共に捜査をした下井も登場しますし、
玲子の部下ではなくなった菊田も登場します。
特に菊田の登場はとても嬉しかったのですが・・・これには複雑な部分もあったりして。
これはネタバレになってしまうので、書けないのが本当に悔しいところです。
事件に関しては
犯人の言い分もわからなくはないというか
完全な「悪」ってなんなんだろうと考えさせられました。
そして事件のクライマックスには感動すらしてしまって。
第一弾『ストロベリーナイト』から順に読まれてきた方にとっては、本当に胸が熱くなるシーンだと思うんですね。
そして随所に書かれる、玲子の歴史。
一日一日前を向いて重ねてきたことの重みや
その中で築いてきた人との絆の暖かさや
玲子自身の成長等
たくさん感じられて・・・
もう過去には戻れないけど、その過去すべてがあって今が作られているんだなと。
そう強く思いました。
事件自体は凄惨なものですが、本当にいいものを読んだなぁという思いで読了。
これからの姫川玲子シリーズからも目が離せません!
あ、あと。
実は本書ではまさかの、あの井岡にも心から癒されてしまいました・・・
だから、やめてこんなん。笑
【個人的 五つ星評価】
玲子の歴史に胸が熱くなる度 MAX
ガンテツに登場にホッとする度 MAX
シリーズの中でのおすすめ度 MAX
価格:814円 |
新品価格 |
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