はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
【誉田哲也 ソウルケイジ あらすじ】
多摩川の土手に止めてあった放置車両から、血まみれの左手首が発見された。
その手首は近くの工務店の主人のものと判明する。
そしてその工務店のガレージも、血の海になっていた。
なぜ左手首のみが発見されたのか。
遺体はどこなのか。
姫川玲子率いる捜査一課が捜査を進めるのだが、次から次へと驚くべき事実が発覚していく。
姫川玲子シリーズ第二弾。
【ネタバレなし 感想と考察】
〇前作『ストロベリーナイト』から始まった、姫川玲子シリーズ第二弾。
『ストロベリーナイト』では、玲子とガンテツこと勝俣刑事とのやり取り、ぶつかり合いなどが書かれていました。
今回は同じ捜査一課十係の主任である日下刑事とのそれが書かれています。
捜査に対する向き合い方・お互いの思いなどが書かれているのですが、お互いに相容れない関係かと思いきや
玲子の日下に対する思いと、日下の玲子に対する思いは、また全然違うものなんですね。
この関係性は一見面倒くさそうなんですが笑
熱さも感じる素敵な関係だと思います。
本書は『ストロベリーナイト』に比べるとスピード感はさほどありません。
ですが私はこの『ソウルケイジ』、テーマがものすごくいいなと感じました。
ある意味でネタバレになってしまう可能性があるので詳しく書けないのがとても残念ですが・・・
ここで書かれているテーマは壮大であり、またとんでもなく温かいものです。
事件、ストーリーそのものは残虐性がありむごいものであるにもかかわらず、それでも心を打たれずにはいられませんでした。
それに対しそれぞれに心を動かされていく玲子・日下の姿にも、力強いような、温かいような気持ちにさせられます。
〇事件とそのテーマについて。
事件そのものはとても重いです。
そして『ストロベリーナイト』と同様、グロいというか・・・猟奇的な表現も出てきます。
その上その模写がとてもリアルなのでゾッとするし、なぜ誉田哲也さんはこんな風に書くことができるんだろうと不思議に思ったりもします。
私は頭の中で映像化しながら読むタイプなので、正直しんどいシーンもありましたが
それでも前作同様、私にとっては内容の面白さの方がはるかに勝っていました。
そのテーマの壮大さ、温かさに圧倒されるんです。
終章はどうしても、より丁寧に、細部も見落とさないようにと読んでしまいます。
もう何度も何度も読んでいるのに
終わるのがもったいない!
と毎回心から思いながら読む小説です。
〇今後も続いていく、姫川玲子シリーズ
この姫川玲子シリーズはこの後にも
『シンメトリー』『インビジブルレイン』『感染遊戯』『ブルーマーダー』・・・
と続いていきます。
それぞれ単体で読んでももちろん楽しめますが
読み進めるごとに玲子だけではなく様々な登場人物の側面が見えてくるので、さらに面白くなっていくんですね。
できれば順番に読んでいかれることをおすすめします。
【個人的 五つ星評価】
グロいのに読むのをやめられない度 MAX
テーマに圧倒される度 MAX
読み終わりたくない度 MAX
シリーズの中でおすすめ度 MAX
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