はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
湊かなえ 豆の上で眠る あらすじ
結衣子が小学一年生の時、小学三年生の姉・万佑子が誘拐された。
家族の必死の捜索、願いをよそに月日は流れて行く。
そして二年後、万佑子が帰って来た。
再会に喜ぶ家族だったが、結衣子だけが違和感を消せないでいた。
お姉ちゃんは本物なの?
結衣子がたどり着いた答えとは。
ネタバレなし 感想と考察
〇大好きだった本書
私はデビュー作「告白」からずっと湊かなえさんが大好きなのですが、
本書は初めて読んだ時にドハマりし、その後も何度も何度も読み返した作品です。
内容にも引き込まれますし、小学生当時の結衣子と万佑子の模写がとても可愛らしい。
湊かなえさんの作品の中ではお気に入りの部類だったんですね。
このブログでは何度も書いてきましたが、私の中ではどの作家さんの作品も
「結末・展開・文章が忘れられないもの」
と、
「何度読んでも結末等が覚えていられないもの」
に分かれます。
これはその作品の面白さとは何の関係もなく、
忘れられない=ものすごくおもしろい作品とは限らないし
逆に覚えていられないからといってその作品が面白くないというわけではないんです。
そして本書は後者だったため、またお気に入りの作品だったため、何度も何度も読んできました。
ですが。
約1年前に読んでから、なぜか急に展開や結末がインプットされてしまったんですね。
〇その上で再読した本書
その上で再読すると、ん?え??と思う部分が少しありました。
ネタバレになってしまうので詳しくは書けませんが、
そんなことをしなかったら「ある登場人物」は苦しまずにすんだんじゃないのかと・・・
とは言え、そうなっていたら物語は進まないのかもしれないのですが
でもどうしても、その「ある登場人物」が苦しまなければならなかった理由がよくわかりませんでした。
それがどうしても必要だった、といった納得できる落としどころも(私的には)ないので
そらしんどいやろー!
と、「ある登場人物」には共感しかなかったんですね。
ですが結末が気になって仕方がない。
また絶対に何度も何度も読んでしまう。
やっぱり、湊かなえさんの吸引力はすごいです。
〇母と娘の関係
湊かなえさんの作品を読んでいてよく思うこと。
それは母親の模写が独特で、ある種の毒をはらんでいるように見えるということです。
例えば『母性』『ポイズンドーター・ホーリーマザー』もそうですが、他の作品でも、そのような母親が度々出てくるんですね。
その模写がとてもリアル。
本書にも、それを思い出させる部分が多々ありました。
このリアルさにはいつも驚かされるんですよね・・・
そして胸が痛くなったり、ざわざわしたり、何とも言えない気持ちになります。
これ、私の中では「湊かなえさんの象徴」です。
個人的 五つ星評価
湊かなえさん作品の中でのイヤミス度 MAX
「ある登場人物」が心配になる度 ★★★★★
結末が気になる度 ★★★★★
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