ネタバレなし 東野圭吾 容疑者Xの献身(ガリレオシリーズ)

東野圭吾

はじめまして、かがやくさくらです。

このブログでは

すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、

あらすじはできるだけ最小限に、

感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。

完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪

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東野圭吾 容疑者Xの献身 あらすじ

隣人の康子に、密かに思いを寄せていた天才数学者・石神

泰子とその一人娘・美里が犯した罪を隠すため、二人を救うために完全犯罪を企てる。

その謎に挑むのは警察と、石神の旧友である物理学者・湯川だった。

ガリレオシリーズ3作目にして初の長編、直木賞受賞作。

ネタバレなし 感想と考察

〇天才VS天才

湯川石神

天才同士の彼らのやり取りはとても高度で、とても興味深くて、

お互いに認め合った二人の歴史と思いを感じさせてくれました。

湯川は誰よりも石神のことを理解しています。

不器用に生きている石神に対する湯川の思いには、過去2作では見えなかった湯川「人間らしさ」湯川らしからぬ思考や気持ちが見られ、グッときました。

物理学と数学。

それぞれ道は違ってもかけがえのない存在であり、湯川の口から語られる「友人」という言葉にはとても重みがあります。

だからこそ私は、この二人にはこんな状況ではなく、もっと普通に再会してほしかったです。

また、忘れらないのは194ページのある人物のセリフです。

石神のことを思うと、この言葉はとても辛く、胸がきゅっとなりました。

〇石神という人

「湯川の人間性」と並んで、本書で印象的なのは「石神という人」です。

不器用に生きてきた石神

そんな彼が、隣人の康子に恋をしました。

なぜ、石神にとって泰子がそこまで大切な存在だったのか

なぜ、石神は泰子のためにここまでできたのか

それは物語の終盤に明らかになります。

不器用な石神のまっすぐな綺麗な思いと覚悟に、本当に心が揺さぶられるのです。

〇衝撃的なトリック

何よりも、本書のトリックは衝撃的です。

これはなかなか見破れないのではないでしょうか。

それでも、天才にも読めないものがあったこと。

私にはそれがとても悲しくて、同時に尊くもありました。

〇タイトルについて

連載時のタイトルは「容疑者X」だったそうですが、これだと何となく無機質な感じがしますね。

「容疑者Xの献身」としたことで、タイトルからもより伝わってくるものがあるように思います。

同シリーズの「聖女の救済」もそうですが、こういう東野圭吾さんのセンス、私は大好きです。

映画も素晴らしい

本書は連続ドラマと同様、福山雅治さん主演で映画化されています。

私にとっては涙なしには見られない作品です。

そして何より素晴らしかったのは、石神を演じた堤真一さんです。

堤さんは、本書のとても重要なところの役作りをご自分の意志でされたそうで、その役者魂には

とても驚かされました。

それは誰にでも簡単にできることではないと思ったからです。

小説と映像化された作品は別物かもしれませんが、

やはり原作のファンとしては原作を大事にしてくださることがより喜ばしいことでもあるので、

この映画は私にとって特別な作品です。

小説も、映画も、どちらも強くおすすめします!

個人的 五つ星評価

湯川の「人間らしさ」に嬉しくなる度 MAX

トリックの衝撃度          MAX

石神を思う度            MAX

映画のおすすめ度          MAX

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