はじめまして、かがやくさくらです。
このブログでは
すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、
あらすじはできるだけ最小限に、
感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。
完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪
【芦沢央 僕の神さま あらすじ】
「知ってる?川上さん、親に殺されたらしいよ」
「僕」が通う小学校で広まった、少女の噂。
川上さんは父親から虐待を受けていた。
先生は、彼女は転校したというのだが・・・
噂は、彼女の怨念が図書室の「呪いの本」に込められているという怪談にまで発展した。
日頃から日常のいろいろを解決し、「僕」が「神さま」と尊敬する水谷くんは、噂の真相と呪いの正体に迫る。
二人がたどり着いた、そのラストとは。
【ネタバレなし 感想と考察】
〇とんでもないです。
なんちゅう余韻を残してくれるのか!!
読了後、何よりもまず自然に出てきた感情です。
芦沢央さんの作品は、読了後呆然となってものすごい余韻を残してくれる。
私にとっては毎回そうなのですが、今回もとにかくすごかった!
まず、入口と出口が違い過ぎるんですよね~。
最初にあらすじを読んで、ほぉ・・・となったにもかかわらず
第一話「春の作り方」では、「神さま」と呼ばれるほど聡明な水谷くんの存在は特別なものの、全体にほのぼのとした印象を持ちました。
ですが。
第二話で大きく話は展開し、ヘビーな方向へ。
第三話では第四話へと続くさらに大きな展開が待っています。
そして、エピローグへ。
この持って行き方・・・
とんでもないです。
とてもじゃないけど読むのをやめられない。
一日で読破してしまいました。
いつもならここで各話について、そして個人的五つ星評価を書いていくのですが、ネタバレを避けるため、今回は短めに書いていきますね。
〇第一話 春の作り方 ★★★★☆
主人公「僕」と、「神さま」と呼ばれている水谷くんが登場。
二人は共に小学5年生、同じクラスの友達です。
「僕」は亡くなった祖母が祖父のために作っていたあるものを落としてしまい、中身を駄目にしてしまいます。
そこで、「神さま」水谷くんにどうすればいいかと相談するのですが・・・
祖父の存在が温かく、全体的にもほのぼのした印象でした。
〇第二話 夏の「自由」研究 ★★★★★
同じクラスの川上さんは、いつも絵ばかり描いていて誰とも話さない。
水泳の授業も休んでばかり。
その川上さんとクラスの女子とのトラブルをきっかけに、「僕」と水谷くんは川上さんの相談を聞くことになり・・・
第一話で抱いた印象をいきなり覆すヘビーな展開に、一気に心を掴まれました。
〇第三話 作戦会議は秋の秘密 ★★★★☆
「僕」と水谷くんの学校で行われた運動会。
運動に自信のない「僕」は毎年憂鬱で仕方なく、勝敗にも特に感情が揺れ動くこともない。
ですが、思わぬ形で水谷くんが「神さま」らしい活躍をし・・・
最後には、第四話へと続く大きな展開が待っています。
もう読むのはやめられない!!
〇第四話 冬に真実は伝えない ★★★★★
ここでは、第二話のその後に関わるお話が書かれています。
これがまた・・・
もうね。
第二話に負けず劣らずの展開・掴まれ具合なのですが、詳しく書けないのがもどかしいです。
それにしても水谷くん。達観しすぎてやしませんか。汗
〇エピローグ 春休みの答え合わせ ★★★★★MAX
そして、再び春。
第一話から一年が経ちました。
そこで水谷くんが気付いたこと、話したこと、川上さんの真実。
そして何より、「僕」の・・・
そのすべてに涙が出ました。
〇いいものを読んだ。
★★★★★MAXとか、よくわからん五つ星評価を初めて書いてしまいました・・・
すみません。汗
本当に、入り口からは想像できなかった出口。終わり方。
ラストシーンは自然と情景が見えてきて、これは、この感情は、きっと忘れないだろうなと思います。
本当にいいものを読んだ。
私はもうええ年をこいた大人ですが、はたしてちゃんと大人になれてるんだろうか。
そんなことも思いながら。
成長した二人の物語も見てみたくなりました。
【個人的 五つ星評価】
お話の運び方の巧み度 MAX
途中でやめられない度 MAX
余韻がえげつない度 MAX
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