ネタバレなし 東野圭吾 時生

東野圭吾

はじめまして、かがやくさくらです。

このブログでは

すでにその本を読んだ方はもちろん、まだその本を読んでいない方・読もうかどうか考え中の方などにも楽しんでいただきたいので、

あらすじはできるだけ最小限に

感想においてはネタバレを避け、心が動いたポイントやおすすめの点などを上げていこうと思っています。

完全に私的な感想になると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです♪

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【東野圭吾 時生 あらすじ】

不治の病を患う息子に訪れた、最期の時。

宮本拓実に、20年以上も前に出会った少年との思い出を語り始める。

どうしようもない若者だった拓実は、「トキオ」と名乗るその少年と共に、突然姿を消した恋人の行方を追った。

過去、現在、未来が錯綜する長編小説。

【ネタバレなし 感想と考察】

〇20年以上前のお話

「トキオ」と名乗った不思議な少年と出会って過ごした、20年以上も前の話。

息子に最期が迫った時、拓実は初めてにその話を語り始めました。

それが物語の始まり、序章です。

そして本編、20年以上も前のお話へと突入していくのですが・・・

その、20年以上前の拓実は本当にどうしようもない若者で、読んでいて

何してんの・・・

なんでそうなんの・・・

と思うところがまぁたくさん。

「今」の拓実とのあまりの違いに、本当に同一人物なのかとちょっと混乱します。

でも、考えてみれば20年ですもんね。

それだけ経てば、人は成長するし変わる。

私だって、今でもたいしたことはないですが汗

それでも今いきなり20年前まで遡って、当時の自分を見たら

うわぁぁ・・・

ってなるところだらけなんやろうなぁと思ったりしました。

そう思うと恥ずかしくなりますね。

〇かけがえのない小説

突然拓実の前に現れたトキオは、不思議な魅力を持った少年でした。

そんなトキオ拓実が過ごす日々には、日常からかけ離れた事件が次々と起こります。

やっぱり、そのたびに拓実には

何やってんのよ・・・

と思わせられるのですが、トキオの存在はとても大きくて、時には拓実を叱咤しながらも温かく支えていくんですね。

二人のやり取りにはハラハラしたりじんと来たり、感情が忙しく動きます。

そして何より

明日だけが未来じゃない(引用)

これは私にとって、絶対に忘れられない言葉です。

その意味、その思い、すべてが心に刺さる。

私の考えを大きく変えてくれた、人生においてとても大切な言葉なんです。

そして。

全体を通して、悲しいことも起こるけれど、何度読んでも最後には涙してしまう。

読了後は心が浄化される気がするんですよね。

ここで出る涙は綺麗な涙。

という気がする。

特にラストの一行には毎回グッと来て、しばらく余韻に包まれます。

テーマがちゃんとここに生きている

というところも、さすがの東野圭吾さん作品だなと思うんです。

ラストに到達したその時に、また一から読みたいと思える小説です。

【個人的 五つ星評価】

心が浄化される度   MAX

考えを変えてくれた度 MAX

読み返したくなる度  MAX

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